最近のビックデータ流行により、データサイエンスを専門としない人でも、統計リテラシーが必要とされるようになりました。しかし、いざビジネスで統計を使うために学ぼうと思っても、小難しい理論が書かれたハードルの高い参考書や、逆に抽象的すぎて実務では使いにくい内容の書籍が結構あります。
実際に私も数学が大の苦手だったので、いざ統計学を学ぼうと思い、色々な参考書を読み漁りましたが、全く頭に入ってきませんでした....
今回はそんな、細かな理論はあまりいらないから実務で統計を使えるようになりたい、難しいことは分かりませんが統計学を教えてください、という方々に向けて、私が理解が進んだと感じたオススメの書籍5冊を紹介したいと思います。もちろん、統計学をこれらから学びたいけど、まずは手軽なところから学びたいと思われている方にも是非とも読んで頂きたい書籍です。
図解 使える統計学
- 作者: 涌井良幸,涌井貞美
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版
- 発売日: 2015/02/14
- メディア: 単行本
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まずは赤色が目立つこちらの書籍、あまり知名度はありませんが私の統計学の理解がとてつもなく進んだ書籍でした。こちらの書籍との出会いはまさに偶然で、たまたま色が赤色だったので目にとまり、手にとったのが出会いでした。
こちらの書籍のターゲットは、全く統計に触れたことがないという方というよりも、何となく統計学を知っているという方向けです。逆に言えば、少しだけ統計を知っている人にとっては、本当に一気に理解が深まります。
カバーしている内容は、平均値の比較(t検定、分散分析)、線形回帰、ベイズ統計(場合によってはベイズは読まなくてもいいかもしれません)など様々な統計解析手法が具体例ベースで網羅されています。また、本書の後半には実践応用問題が書かれており、エクセルで実践できるようになっているので、実務でどのように統計が使われるのかということを知るにはもってこいの一冊です。
著者の方は、さらに初学者向けの書籍も書かれているので、そちらもチェックしてみてください。例えばこちら
- 作者: 涌井良幸,涌井貞美
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 2010/10/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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統計学が最強の学問である
- 作者: 西内啓
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/01/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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統計学が最強の学問である[実践編]――データ分析のための思想と方法
- 作者: 西内啓
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2014/10/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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お次は言わずもがな有名なこちらの書籍。こちらの書籍も、私が統計学を学び始めの頃に大変お世話になりました。この書籍の魅力は、何と言っても統計学を学び始めに必ずつまずく、どんな場合に、どんな統計解析手法を使うべきかというところが、とても分かりやすくまとまっています。
本書は一貫してビジネスに統計学をどのように応用できるのかという観点から書かれているので、ビジネスマンの方にとっては一番馴染みやすい内容なのではと思います。平均値とは?という統計の一番の基礎から始まり、徐々に様々な解析手法へと発展していきます。ただ、後半部分は全く統計学に触れたことがないとう方にとっては、少し難易度の高い内容になるかもしれませんが、ここまで網羅的にビジネス統計の観点から書かれている本は見たことがないので、少しずつでも読み進めることをおすすめします。
西内先生はその他のシリーズも書かれていますが、統計学を実務で使うために読む本という観点で言えば、この2冊が一番ではないでしょうか。(ちなみに、私はこの書籍に感動したため、全シリーズを読みました^^;)
統計学がわかる
- 作者: 向後千春,冨永敦子
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2007/09/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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統計学がわかる 【回帰分析・因子分析編】 (ファーストブック)
- 作者: 向後千春,冨永敦子
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2008/12/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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最後にご紹介するのは、ハンバーガー統計、アイスクリーム統計でお馴染みのこちらの2冊です。統計学を学ぶためには、まず何から読めばいい?と聞かれたら、私は間違いなくこの2冊を勧めます。内容としては1冊めのハンバーガー統計では平均や分散、データの集計、仮説検定などの統計の基本用語から始まり、t検定と分散分析を扱っています。2冊目のアイスリーム統計は、多変量解析を中心に扱っていて、回帰分析から因子解析までが書かれています。
どちらの書籍もハンバーガー店とアイスクリーム屋を経営する中での色々な疑問を統計的に解析するというストーリーになっているので、至極具体的で実務でのイメージがつきやすく、読んでいても楽しいです。
また、エクセルを使った実践方法も紹介されており、統計ソフトを使わない人でも手を動かしながら学べる内容になっています。私もこの書籍にもっと早く出会ったいたら、初期の頃の理解度は全然違っていただろうなと思います。
統計学をまず始めようと思った方には是非ともオススメいたします! ちなみにホームページでも内容の一部が公開されているので、どんな内容が気になる方はチェックしてみてください。
まとめ
統計学は初めて足を踏み入れる方にとっては、少しハードルを感じる学問かもしれませんが、上記のような実務での応用イメージがつきやすい書籍から入門するとその後の理解も格段に早まるのではないのでしょうか。私のように、気合いを入れて詳細理論から学び始めるとやる気が削がれてしまうことがあるので、まずは気軽に統計に触れるところから初めて見るのが良いかもしれませんね。